赤茶けた土くれ
酸化鉄(III) Fe2O3
鉄分を多く含む赤土の露頭に見られる、赤褐色の重い土くれ。
身の回りのモノとの対比
- 鉄のサビ
- ベンガラ(神社の鳥居の赤色顔料)
- 赤レンガ
- ジュエリー用研磨剤
五感・物性・化学実験所見
- モース硬度目安
- 5.5
- 水への溶解
- 変化なし
- 酸との反応
- 発泡はしないが、時間をかけてゆっくり溶け、黄褐色の溶液になる
- 加熱時の挙動
- 融解しないが、炭素(木炭)と共に強熱すると還元されて金属鉄が得られる
高校化学解体新書:同定思考プロセス
酸に発泡せずゆっくり溶けて黄褐色の液になったことから何が言えるか?
→ 炭酸塩(発泡する)ではなく、金属酸化物である可能性が高い。
炭素と共に強熱すると還元されたことから何が言えるか?
→ 金属の酸化物であり、還元によって単体の金属が得られる(製鉄の原理)と確定できる。
入試頻出ポイント
「酸にゆっくり溶解(無発泡)+炭素で還元可能」は金属酸化物同定の定番。炭酸塩との発泡有無の違いが頻出の識別ポイント。
Fe2O3 + 3C → 2Fe + 3CO(製鉄の基本反応)
歴史・文明での用途
赤鉄鉱として古代から製鉄の主原料。ベンガラ顔料としても縄文時代から使われてきた、人類史を鉄の時代へ導いた鉱物。